WindowsからMacに乗り換えて、開発環境を整えていたときに
「PHP 実行可能ファイルを指定されていません」
という通知を見たことはありませんか?
私も、WindowsからMacBookに変えてからVSCodeやCursorでPHPを書いていて、普通に動いていたので特に気にしていませんでした。
ですが実は、パソコンを変えた場合、PHPを新しい環境に再インストールする必要があるんです。
今回はその理由と、MacでのPHPインストール〜VSCode設定までを、初心者にもわかりやすくまとめます!
なぜパソコンを変えたらPHPを再インストールする必要があるの?
PHPは「プログラミング言語の実行環境」で、
OSごとに別々にインストールされる仕組みになっています。
つまり、
VSCodeやCursorはあくまで「エディタ(コードを書くツール)」で、
実際に動かすためのエンジン(=PHP本体)は別に必要になります。
エディタ上で「PHP実行可能ファイルを指定されていません」と出るのは、「あなたのパソコンにPHPが見つからない」という意味です。
PHPをイストールしているときと未インストールの違い
わたしは数ヶ月未インストール状態でも問題なく開発できていました。
色はつくし、構文補正してくれるし・・・
気にならなかったのは、使用しているテキストエディタがcursorというAIだったのと、HTMLテンプレート中心のPHPしか使っていなかったからだと思います。
以下違いを解説していきます!
1. PHPをインストールしていなくてもコードエディタで色がつく理由
構文ハイライト(キーワードに色がつく)は、
「VSCodeの拡張機能」が単にテキストを解析して色をつけているだけです。
つまり、実際にPHPが動いていなくても、色付けは可能なんです。
これは見た目だけのサポートです。
2. じゃあなぜ「PHP 実行可能ファイルを指定されていません」と出るの?
VSCodeは、「PHP Language Server」や「PHP Intelephense」などの拡張機能を通じて、コードの補完・エラー検出・定義ジャンプを提供しています。
しかし、これらの拡張機能は内部で、実際の PHP本体(phpコマンド) を使って解析を行うんです。
だから、
状態だと、「PHPが見つかりません」という警告が出るわけです。
3. PHPをインストールしていないときの限界
インストールしていないときでも、VSCode上では以下は可能です!
でも、以下はできません。
つまり、「見た目上は開発できるけど、頭脳(PHPエンジン)がいない状態」です。
4. PHPをインストールすると何が変わる?
PHPをMacにインストールすると…
機能 | 説明 |
---|---|
自動補完 | $変数 や function の候補が出るようになる |
エラー検出 | 書き間違いを即座に赤線で教えてくれる |
定義ジャンプ | 関数・クラスの定義場所にワンクリックで飛べる |
コード実行 | php index.php のように動作確認ができる |
Lint(整形) | コードフォーマッターが正しく動作する |
つまり、「テキスト編集ツール」から「本格的なPHP開発環境」に進化します。
5. まとめ
比較項目 | PHP未インストール | PHPインストール済み |
---|---|---|
構文ハイライト | ○ | ○ |
自動補完 | × | ○ |
エラー検出 | × | ○ |
定義ジャンプ | × | ○ |
PHPコード実行 | × | ○ |
Lint / Formatter | × | ○ |
MacにPHPをインストールする方法(Homebrew使用)
1. Homebrewとは?
Homebrew(ホームブルー)は、Mac用のパッケージ管理ツール。
コマンドひとつでソフトを簡単にインストールできる便利な仕組みです。
Macで開発するなら、まず最初に入れておくのがおすすめです。
※ 別の記事では、Homebrewを使用したGitHubインストール方法も説明しています!(https://mapletc.net/archives/1405)
2. Homebrewをインストールする
まだ入っていない場合は、ターミナルを開いて下記コマンドを実行
/bin/bash -c "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/HEAD/install.sh)"
インストールが終わったら、確認してみます。
brew -v
バージョンが表示されればOKです!
3. PHPをインストールする
次に、PHPをインストールします。
brew install php
完了したら、バージョン確認をします👇
php -v
PHPのバージョンが表示されたら、インストール成功です!
4. パスの確認(PATH設定)
もし php -v
でエラーが出る場合は、
パスが通っていない可能性があります。
ターミナルでPHPのパスを確認↓
which php
/usr/local/bin/php
や /opt/homebrew/bin/php
などが表示されればOKです。
VSCodeでPHP実行ファイルを設定する方法
VSCodeの「PHP拡張機能(php-intellisense)」などを使う場合、実行ファイルのパスを指定する必要があります。
- VSCodeを開く
- 「⌘ + ,」か、左下の歯車→「設定」を開く
- 検索欄に「php.executablePath」と入力
- 「settings.json で編集」をクリック
- 下記のように追記(パスは環境によって変わります)
"php.executablePath": "/opt/homebrew/bin/php"
※ 上記のパスは which php
で確認したものを入力してください。
↓
再起動
これで解決!
設定が完了したら、VSCodeの通知「PHP実行可能ファイルを指定されていません」は消えるはずです。
これで、Macでも安心してPHP開発ができます!
🪄 まとめ
項目 | 内容 |
---|---|
理由 | パソコンを変えるとPHP本体がないため再インストールが必要 |
方法 | Homebrewで brew install php |
設定 | VSCodeで php.executablePath にパスを設定 |
チェック | php -v と which php で確認 |
最後に
Macに乗り換えると、見た目や操作感だけでなく開発環境の違いにも最初は戸惑いますよね。
でも、Homebrewを覚えておけば、PHP以外のツール(GitHub、Node.js など)も一発で入れられるようになります。
もし次にパソコンを変えるときは、この記事を思い出してみてください!